まろんが考察するマギメモはウィズに何故勝てなかったのか

 はじめに

クイズRPGの代表格として「魔法使いと黒猫のウィズ」がある。

2016年、これに追随する形でマギメモがリリースされた。

独擅場にあるウィズの対抗馬として期待していたが、ストアのランキングを見ても残念な結果に終わっている。

マギメモは「魔法使いと黒猫のウィズ」に勝てなかったのだろうか?

 

オマージュ

マギメモの創立理由は知る由もないが、ウィズをオマージュしたといっても過言ではないだろう。

クイズRPGという土台ありきではシステム面の幅は転換し難いとは言え、マギメモにはウィズに類似する点が多く存在する。

その上で、

  • ウィズで不満の多いパネル事故の解消
  • アバターコンテンツの投入
  • 2人協力プレイのベース化
  • ○×形式のクイズ問題の追加
  • 射幸心を煽る魅力的なガチャパターン
  • アイテム類にも課金できる要素の追加
  • マナとプリズムによる紙幣価値の差別化

 などなど、魅力がてんこ盛りである。課金要素もバツグン。スクエニの看板もついて、これがヒットしない(売れない)はずがないとディレクターは高を括ったはずだ。

 

ゲーム性

マギメモはウィズに比べてゲーム性が低い。

これは、オマージュする際に不要と判断したパネルシステムの投棄と抱き合わせて、ゲーム性も焼却場に投げ入れてしまったことにある。

クイズを解いても攻撃できない理不尽なパネル事故を排除し、AS(アンサースキル)の代わりにクイズの難易度で敵へのダメージが向上するなど、元来のクイズ性を追求した結果、肝心なゲーム性である戦術(タクティクス)を放棄してしまった。

そのため、ウィズユーザーがプレイした場合に、退屈に感じるだろう。 

しかし、過ぎたゲーム性はユーザー層がヘビー化するため、マギメモは純粋にクイズそのものに重点を当て、ゲームのライトユーザーをターゲットにしたものと考える。

 

ユーザーはクイズを求めていない

クイズゲームアーキテクチャに選ぶというのは実に男気ある選択と言える。

老若男女によって知識層が異なるのだから、そこにターゲットを合わせるのは至難である。特定のターゲットを層にしたとしても、学力に偏差があるのだから解決にはならない。

平たく言えば、オツムがお利口なユーザーをターゲットに合わせれば、オツムが残念なユーザーは問題が解けず、ゲームとして成り立たない。

どんなに賢い人でも全てのジャンルに精通して解答し続けるのは不可能であり、クイズに間違えることは大変なストレスを生む。

クイズにエキサイトして、その道を追及できるのは一部のユーザーであり、一般の、ましてや片手間に遊ぼうとするソシャゲユーザーは本格的なクイズなど求めていないのだ。

ユーザーがクイズを求めていないとしたら、クイズ性に特化させたマギメモは必然として的を外したことになる。

 

「魔法使いと黒猫のウィズ」はクイズゲームではない

それでは、先駆者はなぜクイズRPGの殿堂に君臨しているのか。答えはシンプルで、ウィズはクイズゲームと見せてクイズをしていない。

ウィズがクイズをしているのは複色パネル(高難易度問題)くらいであり、ゲームに登場する多くの単色パネル(低難易度)は、謎解き問題である。

通常のクイズ形式では四択から選択するが、ユーザーは答えを知っている必要はなく、解答を問題の消去法で選ぶことができる。

 

ウィズの実例になるが

【問題】

次のうち、冬季オリンピックを開催したことがない国はどこ?

【選択肢】
日本
ロシア
メキシコ ○
イタリア

これはオリンピックの開催場所を説いているのではなく、冬季を説いている問題である。

よって、メキシコを消去法で選ぶことができる。つまり、ユーザーはメキシコが冬季オリンピックを開催したことがないのを知っているのではなく、開催されるとは考えにくいで解答を選んでいるのだ。

 

これの選択肢が

  1. スイス
  2. ユーゴスラビア
  3. ノルウェー
  4. スウェーデン

になるだけで大惨事になる。

マギメモはこの大惨事を平然とやってのけてしまう。

 単色パネルでも稀にクイズ問題がでることがあるが、「信号機に無い色は?」といった、誰にでも解けるレベルに設定している。

正答率90パーセントの問題は、90パーセントの人間が知っているわけではないのだ。

この絶妙な正答率操作が、ウィズの根幹を支えている。

数年前までは大量に発生した複色パネルの出現率も大幅に低下させ、近年では殆どが単色パネルとなっている。すなわち、ウィズは脱クイズゲームを図っていたのだ。

 

詰将棋

では、脱クイズゲームの行く末として、ウィズどこへ向かっているのか?

これは先日のニコ生でプロデューサーのうがぴよ氏が「詰将棋」化していると断言している。

当初はクイズをしていたウィズも近年では大きく方向性を変えてきてた。


連続正解数によるチェインが攻略の前提となり、キャラクターの差別化を図るため、特殊なスキルを持たせると攻略が容易になる「対策精霊」を充実させてきた結果、ユーザーは「如何にしてクイズを答えずにクリアするか」にシフトしてしまっている。

 

最近発生したウィズのSOKイベントでは、新しいクイズ形式(ファイブボンバー)においても、

如何にして解答するか → 解答せず意図的に間違えて攻略する → そもそもファイブボンバーすら出さずにクリア に変化していったことからも伺える。

「もっと早く、もっと楽に」はリビドーを生むため、「お金設け」としては好ましい流れではあるが、開発陣が意図した流れであったかは少々疑問だ。
詰将棋に近づけば近づくほど、解答をミスしたときの落差は大きくなる。
現にウィズは一問間違えただけで、最初からやり直しは当たり前になってきており、一歩離れて見てみれば、クイズゲームとして既に異常である。
その点、マギメモはチェインの考え方がないため、建て直しは可能であり、立派にクイズしている。 

 

○×クイズ

マギメモの○×クイズ形式は難易度コントロールに四苦八苦している。難易度が高い問題が簡単であったり、その逆もある。冒頭でも述べてきたが、これは当然だ。ましてや○×形式では目隠しでも正答率が5割となり、適正難易度を図り最適化することは難しい。

ウィズに○×問題がないのは、思いつかなかったからではなく、敢えてやらなかっただけだろう。クイズをしたくないウィズが避けるのは道理である。

 

最近ではマギメモを意識したらしく、ウィズも○×形式を逆輸入したが、クイズ本編とは切り離し、且つ、問題のレベルを前述したものと同じに設定した。一定時間内に三問連続で○×を解答する要素を設けることで、適度な焦りと遊び心を加えており、開発元のコロプラは「ゲームを作る」のが実に卓越しているのが分かる。

 

マギメモはウィズに何故勝てなかったのか

結論として、

マギメモはクイズRPG

ウィズは詰将棋RPG。(クイズ味)

 

マギメモとウィズは同じ土俵で勝負などしていなかったのだ。

勝ち負けなど存在しない。別物だ。


本題を否定してしまったからには、早々に風呂敷を畳むことにする。

 

両社、今後益々の発展と活躍に期待したい。

 

ただ一つ懸念があるとすれば、「このままでは、船が沈没する!」と乗り捨てた船に、装飾に釣られて乗り込んでしまったマギメモクルーの行末である。

新大陸発見を発見する航海になればよいのだが...

 

以上、駄文。

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